“乳酸菌”って、どんな菌?-分かりやすい基礎講座-(その3)

III 乳酸菌の利用

1.伝統的な発酵食品における利用

 乳酸菌が伝統的な発酵食品の調味と貯蔵性付与に重要な役割を演じることはよく知られています。
例えば、代表的なはっ酵乳であるヨーグルトの製造にはブルガリア菌(ラクトバチルス デルブリュッキー 亜種 ブルガリクス)とサーモフィルス菌(ストレプトコックス サーモフィルス)が使われます。これらの乳酸菌が増殖すると、乳酸によるさわやかな酸味を生じ、乳タンパク質が酸凝固して乳全体がプリン状に固まり、好ましい舌触りとなります。ヨーグルト特有の香気は主としてブルガリア菌が生成するアセトアルデヒドによるものです。また、乳酸菌が有害微生物(食中毒菌や腐敗菌)の生育を阻止し、ヨーグルトの安全性と貯蔵性を高める役割を果たします。
 熟成タイプのチーズ(ゴーダ、チェダーなど)の製造には主としてラクトコックス ラクチスに属する中温性乳酸球菌が用いられます。イタリアやスイス系の硬質チーズ(パルメザン、エメンタールなど)では、高温性のラクトバチルス属の乳酸桿菌も併用されます。これらの乳酸菌は原料乳中のラクトース(乳糖)を発酵して乳酸を生成し、pHを低下させてレンネット(乳タンパク質カゼインを凝固させる酵素)の凝乳作用を助けます。そして徐々に進行する乳酸発酵によって適度の酸味を付与するとともに、カード(凝乳)の結着とホエー(乳清)の排出を促し、また有害微生物の増殖を抑制するなど、多様な働きを示します。さらに、チーズの熟成過程において、乳酸菌の菌体酵素(タンパク質分解酵素など)が乳成分をゆっくりと分解し、チーズ特有の風味が形成されます。
 フレッシュチーズ(非熟成タイプのチーズ)、サワークリーム、発酵バターなどの製造には、ラクトコックス属の酸生成菌とともにロイコノストック メセンテロイデス 亜種 クレモリスなど、乳中のクエン酸から特有の風味成分(ジアセチル)を生成する菌種も用いられます。また、豆乳を乳酸発酵すると、大豆臭が消え、風味が改善され、保存性が向上することはご承知の通りです。
 サラミなどの発酵ソーセージの製造においては、練り肉の熟成期間を短縮するため、ラクトバチルスやペディオコックスに属する乳酸菌を添加することがあります。乳酸菌の増殖により、適度の酸味と特有のぴりっとした風味が生じるとともに、肉タンパク質の変性により発酵ソーセージ特有の締まりのあるテクスチャーとなり、さらに製造工程の衛生的安全性を確保し、製品の貯蔵性を高める効果を発揮します。
 ここまでは乳酸菌をスターター(種菌)として接種する発酵食品をいくつか紹介しましたが、実際には特定の菌種・菌株の培養を添加するのではなく、食品原料や製造用設備・器具など、生産環境に住みついている野生型の乳酸菌の働きを上手に利用する事例の方がずっと多いようです。馴れずしや各種の漬物類はその好例です。
 すし飯と魚介類などの具を取り合わせた米飯料理である現今の鮨(江戸時代以降の早ずし)の起源は、中国・東南アジアから伝来した魚の漬物である馴れずしであるといわれています。馴れずしは、塩蔵した魚介類を米飯とともに漬け込み、乳酸発酵によって長期保存性と独特の風味を付与するもので、「ふなずし」はわが国に現存する馴れずしのうちで最も古い形態を残しています。また、わが国の漬物の多くに乳酸発酵が関与することはご承知の通りですが、海外のキムチ、泡菜(パオツァイ)、搾菜(ザーツァイ)、サワークラウトなども自然の乳酸発酵に依存しています。乳酸発酵した茶(漬物茶)は中国や東南アジアで今でもつくられており、わが国でも地域的な産物ですが、碁石茶、阿波晩茶などとして現存しています。
 伝統的な清酒の仕込みでは、酵母を増やす酒母製造工程において、はじめに低温性乳酸菌が生育しやすい環境を整え、酸性でも生育できる酵母だけを優先的に増殖させる技術(生、山廃)が用いられてきました。ワインの酸味を低減させ、風味を改善するマロラクティック発酵は、リンゴ酸を乳酸に変える乳酸菌の作用です。味噌では、乳酸菌が大豆などの原料臭をマスキングし、塩なれや色の冴えを良くする効果があるとされています。また、醤油の製造過程でも耐塩性の乳酸菌が乳酸などを生成するとともに、醤油の淡色化に寄与するといわれています。
 パンに関する乳酸菌としては、サワーブレッドの乳酸菌が有名です。サンフランシスコサワーブレッド、パネトーネ、ライサワーブレッドなど、すっぱくなった生地種を使うサワーブレッドは世界各地に分布しています。日持ちの良さ、長時間持続する柔らかさは、乳酸菌の働きによるといわれています。わが国で一般的なホワイトブレッド(食パンなど)でも、その風味改善に乳酸菌が役立っていることが明らかにされています。
 このように乳酸菌は私たちの身近のいろいろな食品で大変役に立っていますが、乳酸菌が食品の品質を損なう場合もしばしばあることを忘れてはなりません。漬物などで見られる乳酸菌の過剰な増殖による酸敗、包装食肉製品などの冷蔵中の異味・異臭やガス生成による膨張、清酒・ビールやジュースなどの変敗、野菜や果物の腐敗、糖度の高い食品での粘質物の生成などがその例です。フレッシュチーズやサワークリームでは特有の好ましい香りとされるジアセチルが、清酒やジュース類では不潔な異臭と見なされます。このように、食品の種類によって乳酸菌の発酵生産物に対する評価が大きく分かれることは注意すべきです。

2.乳酸菌の共生とその有用性

 はっ酵乳の歴史は極めて古く、世界中に存在する伝統的なはっ酵乳は1000年から3000年に及ぶ歴史をもっています。また、チーズはおよそ8000年前にチグリス川とユーフラテス川に挟まれた地域で最初につくられたといわれています。このように人類は大昔から、それと知らずに乳酸菌の力を巧みに利用してきました。
 これに対して、人類の乳酸菌認識の記録を探ると、単レンズ顕微鏡を用いて最初に微生物の姿を観察した人はオランダのレーウェンフックで、今から約330年前のことです。乳酸菌はパスツールによって1857年に発見されましたが、リスターが酸敗した乳を何回も繰り返して希釈し、1滴に1個の菌が含まれるように工夫して乳酸菌(現在のラクトコックス ラクチス)をはじめて単離したのは1873年になってからです。したがって、これまで説明してきた純粋培養の乳酸菌の働きが分かり始めたのは実は20世紀に入ってからで、それ以前の非常に永い期間、人々は自然の混合培養を利用し続けてきたわけです。
 フレッシュチーズ(カテージチーズなど)や発酵バターの製造に用いる芳香生産性乳酸菌スターターには、多くの場合、ラクトコックス ラクチスの各亜種やロイコノストック属の乳酸菌が一緒に存在しています。これは人為的につくられた組み合わせではなく、良くできた製品の一部を残しておいて次に植え継ぐ手法(友種式)で永い年月を経て現在に伝えられた混合培養というべきものです。一般にロイコノストック属の乳酸菌はタンパク分解力が微弱で、乳中の生育速度が遅いのですが、酸生成力の強いラクトコックス ラクチスが共存すると、この菌の増殖に伴って乳中に遊離するアミノ酸によってロイコノストック属の生育とジアセチルの生成が促進されます。また、熟成タイプのチーズ用のスターターとしては単独の優良菌株の純粋培養を一定期間ごとにローテーションして使う近代的な製造方式もありますが、ヨーロッパのチーズでは従来から一般に数種類の菌種・菌株の混合培養が利用されてきています。複数の菌株が混じっている方がバクテリオファージによる事故が起こりにくく、苦味ペプチドなどによる呈味性の欠陥も避けられる利点があるといわれています。

 伝統的なヨーグルトの製造には2種類の乳酸菌、すなわちブルガリア菌とサーモフィルス菌を用いることは前節で述べました。ヨーグルトにおけるこれらの乳酸菌の増殖状態は図1の写真に示す通りで、両菌種には共生関係があります。すなわち、比較的タンパク分解力の強いブルガリア菌が遊離するアミノ酸がサーモフィルス菌の生育を促進し、逆にサーモフィルス菌が生成するギ酸(および同様な効果をもつ代謝産物)がブルガリア菌の生育を促進します。ヨーグルトの製造に用いる原料乳は比較的穏和な加熱殺菌をするためギ酸などが不足していて、ブルガリア菌単独では菌体の核酸成分の合成経路がうまく働かず、正常な分裂ができません。サーモフィルス菌が共存するとギ酸が供給されて、ブルガリア菌が活発に増殖できるという機構が明らかにされています。
 酵母と乳酸菌との共生も注目に値します。清酒やサワーブレッドでこれらの2種類の微生物が協力して活動することは前に述べましたが、はっ酵乳にも乳酸発酵とアルコール発酵が関与するケフィールがあります。伝統的なケフィールの製造に用いるケフィール粒はかなり多くの種類の乳酸菌と酵母などから自然に構成された共生培養であり、現今の生物産業で盛んに活用される「固定化菌体」の原型ともいうべきものです。乳酸菌のように自らがつくる酸が蓄積するために急速に死滅しやすい細菌を人類が連綿として今日まで伝え得たことには、おそらく自然の共生培養系が寄与しており、その中でも乳酸を栄養素として消費できる酵母との共生は乳酸菌の生存環境保護という面で重要なものであったと推論されます。

3.バイオプリザバティブとしての乳酸菌の利用

 乳酸菌がほかの微生物、特に病原菌や腐敗菌の生育を阻止する作用はよく知られています。乳酸菌が生成する抗菌性物質(乳酸、揮発性脂肪酸、過酸化水素、バクテリオシンなど)については、乳酸菌ニュースNo.454で説明しました。一例として、黄色ブドウ球菌の乳中での増殖に対して、乳酸菌(ラクトコックス ラクチス 亜種 ラクチス)の発揮する抑制効果を図2に示しました。これは、人為的に黄色ブドウ球菌を105/mlとなるように接種した脱脂乳に乳酸菌の脱脂乳培養を1%量添加して30℃で培養し、乳酸菌無添加区と比較したもので、図2には選択培地で追跡した黄色ブドウ球菌の消長を示してあります。黄色ブドウ球菌は、乳酸菌が増殖し、脱脂乳が酸凝固する頃から急速に死滅しました。通常のチーズなどの製造に使うスターターの接種量は1〜2%ですから、その条件では黄色ブドウ球菌の増殖は事実上、ほぼ完全に抑えられることがわかります。
 図2では黄色ブドウ球菌を例に取り上げましたが、乳酸菌が制菌効果を示すことが確認された有害細菌としては、ブドウ球菌(Staphylococcus)だけでなく、バチルス(Bacillus)、クロストリジウム(Clostridium)、リステリア(Listeria)、サルモネラ(Salmonella)、エルシニア(Yersinia)、シュードモナス(Pseudomonas)、ビブリオ(Vibrio)などに属する多数の病原菌や腐敗菌が挙げられます。
 また、有害細菌に制菌効果を発揮する乳酸菌としては、ラクトコックス(Lactococcus)だけでなく、ストレプトコックス(Streptococcus)、エンテロコックス(Enterococcus)、ペディオコックス(Pediococcus)、ロイコノストック(Leuconostoc)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、カルノバクテリウム(Carnobacterium)に属する多くの菌種の有効性が確認されています。ビフィズス菌(Bifidobacterium)も強い制菌効果を有し、腸管内で有益な働きを示します。なお、少数例ではありますが、糸状菌の生育やマイコトキシンの産生を抑える乳酸菌も存在することが報告されています。

 乳酸菌ニュースNo.454でバイオプリザバティブ(人々が長年にわたり食品として、あるいは食品とともに、何らの害作用もなしに食べてきた植物、動物あるいは微生物起源の抗菌性物質)を活用する「バイオプリザベーション」に触れました。乳酸菌とその発酵生産物は、代表的なバイオプリザバティブです。伝統的な食品加工・貯蔵において発揮される乳酸菌の制菌作用を解明して新しい食品保蔵法を開発しようとするバイオプリザベーションは、いわば“温故知新”の新技術ということができます。国際的に見ると、乳酸菌のバクテリオシン(ナイシン)や乳酸、過酸化水素の応用例が多いのですが、ここでは冷蔵条件下でも増殖する低温発育性食中毒菌を制御した事例を図3に示します。
 スモークドサーモンにごく少数のリステリア(Listeria monocytogenes)が汚染する場合があり、それを4〜5℃で3〜6週間貯蔵すると、低温で生育可能なこの菌がかなり高濃度まで増殖する可能性があります。そこでスモークドサーモン(真空包装品)に乳酸菌(カルノバクテリウム ピシコラ、C. piscicola)を接種すると、図3の通り、リステリアの増殖が事実上阻止されました。この場合、添加した乳酸菌が旺盛に生育してもスモークドサーモンの官能的品質には悪影響を及ぼさなかったと報告されています。このように乳酸菌は、加熱殺菌を施すことができない生鮮食品や、そのまま供食する調理済み食品の安全性と保存性を高めるために有用なバイオプリザバティブと考えられます。

4.食品加工以外の分野における乳酸菌の利用

 ここで、食品加工以外の分野における乳酸菌の利用についてすこし触れておきます。まず乳酸菌が生成する乳酸は酸味料やpH調整剤などとして用いられるほか、カルシウム塩や鉄塩の形でミネラル補給用にも使用されます。
 乳酸を重合させたポリ乳酸は1930年代から知られていましたが、従来のプラスチックとは異なり、自然環境中で分解し、しかも分解物が環境に悪影響を与えない生分解性プラスチックとして近年非常に注目されています。ポリ乳酸は無色透明で優れた物性をもち、自動車部品も含めて多様な工業的用途が開発されており、低コスト化が進めば、汎用プラスチックの20%位はポリ乳酸でまかなえるのではないかと予測する人もいます。一方、乳酸菌の生成する多糖についてはすでに述べましたが、血漿増量剤、抗血液凝固剤、ゲル濾過材、食品添加物、化粧品の保湿剤などに用いられています。
 反芻家畜の飼料に用いるサイレージの発酵にも乳酸菌は重要な役割を担っています。サイレージは原理的には私たちの食べる漬物(ただし無塩)と同じものであり、雨が多くて乾草づくりが困難な日本では牧草や飼料作物を貯蔵する大事な手段です。材料草には、数の多少は別として乳酸菌が付着していて、それらの菌が利用できる糖類が必要量存在すれば、埋蔵初期に乳酸菌が活発に増殖して飼料は長期間保存できます。しかし、最初の乳酸菌数が少ないと、酪酸菌による異常発酵が起こって、最終的にサイレージが腐敗することがあり、このような場合は材料草に適当な糖源とともに乳酸菌(ラクトバチルス プランタルムなど)をスターターとして添加すると、良質のサイレージをつくることができ、この技術は畜産の生産現場で普及しております。

5.プロバイオティクスとしての乳酸菌の働き

 私たちの腸内にはたくさんの細菌が生息しています。その種類は数百種類、その数は100兆個以上といわれ、ヒトの健康にさまざまな影響を及ぼします。腸内細菌の集団を腸内菌叢と呼びますが、腸内は酸素が事実上存在しない環境であるため、腸内菌叢の構成員はほとんどすべて嫌気性菌です。その働きからみて、乳酸菌やビフィズス菌のような有用菌、ウェルシュ菌(クロストリジウムの仲間)や大腸菌の毒性株のような有害菌、そしてどちらにも属さない中間の菌群に大別されます。
 腸内の有用菌が有害菌を抑えて、腸内菌叢が一定の好ましいバランスを維持していると、私たちは健康でいられますが、何らかの原因で有害菌が増えると、腸内腐敗が促進され、アンモニア、インドール、フェノールなどの有害物質や細菌毒素が産生されます。これらは腸管から吸収され、長い間には肝臓、腎臓などに負担を与え、老化を促進し、また癌をはじめとする生活習慣病の原因となります。
 腸内菌叢はさまざまな要因で変動します。例えば、偏った食事、食べすぎ、飲みすぎ、抗生物質など薬剤の経口投与、ストレス、過労、病原菌感染、加齢などによって、腸内の乳酸菌やビフィズス菌が減少し、ウェルシュ菌などの有害菌が増加することが知られています。私たちは、日常生活において上に述べた各種要因に注意すべきですが、腸内菌叢を良好な状態に保つために乳酸菌やビフィズス菌を積極的に増やす工夫も大事だと思います。そのためには2つの方策があります。第1は、自分自身の腸管にすでに生息している乳酸菌やビフィズス菌の増殖を促進し、優勢にする物質、すなわちプレバイオティクス(prebiotics)で、難消化性オリゴ糖や食物繊維の摂取が効果的です。第2は、乳酸菌やビフィズス菌そのものを摂取して補強することで、これはプロバイオティクス(probiotics)の利用にあたります。21世紀は、病気にかかってから治すのではなく、病気にならないように予防することが重要視される時代です。したがって、プレバイオティクスとプロバイオティクスが健康を保つ効果は大いに注目されています。両者を合わせて同時に摂取することをシンバイオティクス(synbiotics)と呼びますが、プロバイオティクスを含むはっ酵乳・乳酸菌飲料はその特徴をもっています。
 今日では、プロバイオティクスという用語は広く普及してきました。もともとプロバイオティクスは「腸内菌叢のバランスを改善することにより宿主に有益な保健効果をもたらす生きた微生物」と定義されていましたが、最近は「宿主に保健効果を示す生きた微生物とそれを含む食品」と拡大した定義が提案されています。乳酸菌やビフィズス菌は代表的なプロバイオティクスです。プロバイオティクスとして用いられる有用微生物は、つぎの条件を具えていなければなりません。@もともと宿主と共生関係のある常在微生物であること、A胃酸や胆汁酸などの消化管上部のバリアを生きたままくぐり抜けて腸内に届くこと、B消化管下部で増殖可能なこと、C便性改善、腸内菌叢のバランス改善および腸管内腐敗物質の低減などの有効効果を発揮すること、D抗菌性物質の産生や病原細菌の抑制作用を有すること、E食品でも医薬品としても安全性が高いことが求められます。現在までにプロバイオティクスとして用いられている微生物の主な種類はラクトバチルス、エンテロコックスおよびビフィドバクテリウムであり、特定の菌種・菌株が実用的に利用されています。
 プロバイオティクスとして用いられる乳酸菌とビフィズス菌が私たちの健康を維持し、増強する効果を整理すると表1の通りです。この表に列挙した効果は、必ずしも生菌のみでなく、菌体成分や代謝産物の作用によって発揮されるものも含めて示してあります。表1に示した各種の好ましい効果については、それが発揮される機構が明確に解明されたものと目下研究中のもの、あるいは実験動物では確認されているけれども、ヒトでの効果は現在検討中のものなど、いろいろな段階があります。最近は、プロバイオティクス乳酸菌やビフィズス菌がヒトの免疫力を高めて、病原細菌やウイルスの感染を防御し、また発癌やアレルギーを予防する効果について特に活発な研究が行われています。紙幅に限りがありますので、ここでは紹介を割愛せざるを得ませんが、この点につきましては、社団法人 全国はっ酵乳乳酸菌飲料協会が発行した「乳酸菌シリーズNo.7 乳酸菌と健康」(2003)、「はっ酵乳と乳酸菌飲料 健康を守る乳酸菌パワー」(2005)ならびに「乳酸菌・ビフィズス菌による健康の維持と増進」(2006)を参照して下さることをお勧めします。



トップへ戻る 一覧へ戻る